Googleのセキュリティを、今あらためて考える

今年はいつもより、国内外でランサムウェアによる被害が目立った気がしています。
アサヒビールやASKULなどが記憶に新しく、地元の新聞に「顧客情報流出74万件」という見出しが出ていました。

「怖いね」

という共通認識はあったとしても、その74万件という数字の大きさと被害のリアルが見えてこない中で、これを自分ごとと捉えられる人は少ない気がしています。

「自分たちは関係ない」と思っていませんか?

実際にはそう単純ではありません。

攻撃の対象は「人」と「アカウント」

ランサムウェアや不正アクセスの多くは、高度なシステムそのものよりも、人が使っているアカウントを入口にしています。

  • フィッシングメール
  • なりすましメール
  • パスワードの使い回し

こうした「人の判断」に依存する部分が、攻撃者にとって最も突破しやすいポイントと言えます。

AIの悪用で、見破ることが難しくなっている

特に近年は、AI技術の悪用により、スパムメールやなりすましメールの、特に日本語精度が大きく向上していると言われています。

以前は、リテラシーが高いと自負している人は、その"違和感"をすぐに感じ取って、「あんなのに騙されるなんて!」と得意になっていたことでしょう(私)。

しかし、今は

・不自然な日本語ではない
・業務文脈に合っている
・実在のサービス名や担当者名が使われている場合もある

そのため、「ITに詳しくない人が引っかかる」というよりも、誰でも判断を誤る可能性がある状況になっています。
かくいう私も、「まじか!」と思うようなメールが届くこともあり、もはやGoogleから来た正式なメールですら疑う毎日です。

Google自身もセキュリティを強化している

こうした背景を受けて、Google自身もセキュリティ対策を年々強化しています。

  • 二段階認証の推奨・必須化
  • 不審なログインの検知
  • 共有設定や権限管理の細分化

はもちろん、「パスキー」の利用をユーザー20億人に推奨しています。

これは、「Googleが危険になった」というよりも、それだけ脅威が高度化していると証拠と言えます。

※ちなみに、個人情報の扱いに関しては、見方によっては、Googleは昔から「危険」であり、現段階でこの警鐘はまったく不思議ではない・・・とも思っております。

それでも残る“利用者側の管理”

ただ、前述した通り、どれだけサービス側のセキュリティが強化されても、利用者側の運用次第でリスクが残るわけです。

すでに、実際の被害は報告されていなくても、今年は何度もGoogleから「流出の可能性」を認める動きがあったり、「パスワードを変更して」などの警告を出したりしてきています。

Googleが20億人のユーザーに呼びかけた「今すぐにGmailパスワードの変更を」

Replace Your Gmail Password Now, Google Tells 2 Billion Users

Googleアカウントはとても便利なアカウントです。Gmailアカウント一つで、いろんなサービスにアクセスができ、共有してウェブ上で管理することができます。そんな中で、

・Googleアカウントを複数人で共有している
・スプレッドシートやフォームをリンク共有している
・管理権限を見直す機会がないまま運用が続いている

といったケースに当てはまる人は少なくないはずで、もし、万が一自分のアカウントが奪われ、アクセスできなくなったりしたら・・と考えると、アカウントの運用目的次第では、Facebookアカウントどころの話ではないはずです。

今一度確認しておきたいチェックリスト

すぐに問題がある、という意味ではありませんが、現状把握として、以下の点を一度確認してみることをおすすめします。

  • Googleアカウントを、複数人で同じID・パスワードで共有していないか
  • 各担当者が個別のGoogleアカウントを使用しているか
  • 二段階認証が有効になっているか
  • スプレッドシートや資料を「リンクを知っている全員が閲覧可」にしていないか
  • リンク共有している場合、個人情報が含まれていないか
  • 編集者・管理者の権限を定期的に見直しているか

インターネットブラウザもChromeを利用の方は、アカウント設定のセキュリティから「保護強化機能」をオンにすることをGoogleは薦めています。

上記を確認した上で、メールやスマホのSMSなどに届くリンクを絶対に開かないこと、通知を鵜呑みにしないこと、パスワードを定期的に見直すなど、日々の警戒心が重要、というわけです。

まとめ

こうしてみると、ネットという便利なものは、結局なんてデカイお荷物なんだ・・・と思わないでもありません。

セキュリティ対策なんて言われると「完璧にしないとダメなんじゃない?」と感じてしまいがちですが、完璧なんて無理なお話し。

そもそも悪い奴がいるのがいけないのに、何も悪いことをしていない人間が怯えて暮らすのは馬鹿らしい、とも思います。

それでも、こういう時代なので、最低限、大切なのは、現状を把握し、必要に応じて見直すことです。
利便性を追求するあまりに思考力を停止させて流されるのではなく、今一度、大切なものを守るためにするべきことを考えなくてはと思います。

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