WordPressテーマのサポート終了をきっかけに、ウェブサイトの意味を考える

管理・運営を請け負っているクライアントのサイトで、長年使ってきたWordPressテーマのサポートが終了しました。
以前、こちらの記事で、WEBサイトを持つこと自体に意義があると書いた私ですが、実際に今回のようなケースで"リニューアル"という必要性に迫られた時に、クライアントには「費用面での負担」が発生します。
ここをクライアントとどう相談するか?
「このまま使い続けることはできるのか?」
「リニューアルするなら、どこまで変えるべきか?」
そんなことを考えながら、だいぶ甘かった自分の認識を改めています。
テーマのサポート終了は“技術問題”ではない
WordPressは世界中で利用されているCMSです。
ちなみに、CMSとは"Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)"のことで、HTMLやCSSの知識がなくても、プロ仕様にデザインされたWebサイトが作れるものです。
WordPressの構造の詳細はさておき、しかしながら、今回のような「テーマのサポート終了」は、単にデザインの問題ではないのです。
- セキュリティリスクの増加
- PHPやサーバー環境との非互換
- 新機能への非対応
- 表示速度やSEOへの影響
つまり、「古くなる」ということは、見た目以上に運営リスクが高まるということです。
しかし同時に、これは大きなチャンスでもあります。
ウェブサイト運営・管理の本質的なポイント
リニューアルを検討する時、デザインよりも先に考えたいことがあります。
① 更新可能な仕組みになっているか?
- 自分で更新できるか
- 特定の業者依存になっていないか
- ブロックエディタなど、標準仕様に沿っているか
長期的な運営を考えるなら、「流行」よりも「標準」を選ぶことが重要です。
今回のクライアント様のケースで言うなら、上記のチェック項目は全て「❌」です。
最初に二つは、致し方ないにしても、標準仕様になっておらず、更新しづらい状態でした。
② セキュリティと保守の設計ができているか?
- テーマやプラグインの更新体制
- バックアップの仕組み
- 不正アクセス対策
ウェブサイトは「作って終わり」ではなく、持ち続ける資産です。
保守設計をしない家が危険なように、サイトも同じです。
現実問題、一番ネックだったのがここで、テーマのサポート終了以降、サーバー、本体、プラグインなどのバージョンアップに対応できず、あちこちで未処理の爆弾を抱えるような形になっていました。
③ 目的が明確か?
そして、ここが最も重要です。
- 集客のため?
- 信頼獲得のため?
- ブランディングのため?
- 問い合わせ導線のため?
目的が曖昧なまま作られたサイトは、リニューアルしても成果は出ません。
現在のサイトの内容をそのままリニューアルするには、課題が多くありました。
費用対効果としてのウェブサイト
「ホームページにお金をかける意味はありますか?」
よく聞かれる質問です。
ここで大切なのは、ウェブサイトを“コスト”と見るか、“資産”と見るかという視点です。
ウェブサイトは24時間働く営業担当
- 名刺交換後に必ず見られる
- SNSからの流入先になる
- 広告の受け皿になる
- 採用活動の判断材料になる
営業スタッフを一人雇うよりも、
長期的にはコストパフォーマンスが良いケースも少なくありません。
でもそれは、上記のように目的が明確であり、そのために設計されたサイトになっている場合です。
そして、放置すれば“負債”にもなる
- 情報が古い
- デザインが時代遅れ
- スマホ非対応
- 更新が止まっている
こうした状態が必ずしもリニューアルが必要、とは言いませんが、「更新のしづらさ」は運営側に負担であり、「見づらさ」はユーザー離れに繋がります。
何より、自分にとってメリットだと感じられないサイトにユーザーは訪れません。
つまり、
ウェブサイトは「持つこと」より「育てること」に意味がある
のです。
なぜ、今あらためてウェブサイトが必要なのか?
SNSが主流になった今、「ホームページは不要では?」という声もあります。
しかしSNSは、プラットフォームに依存するメディアです。
アルゴリズムの変更やアカウント停止など、自分でコントロールできない要素が多い。
一方、ウェブサイトは自分の土地です。
- 情報の整理ができる
- 世界観を表現できる
- 長期的に蓄積できる
- 検索流入という資産を育てられる
SNSは“拡散装置”、
ウェブサイトは“信頼の基盤”。
両者の役割はまったく違います。
リニューアルは「問い直す」機会
テーマのサポート終了は、不便な出来事です。
しかしそれは、
- 誰に向けたサイトなのか
- 何を伝えたいのか
- どう育てていくのか
を見直す、絶好のタイミングでもあります。
デザインを変えることが目的ではありません。
ビジネスの現在地に、サイトが合っているかどうか。
それを確認することが、本当のリニューアルなのだということを、今回教えてもらいました。


